今日は。

札幌WEBプログラムングスクールの横田昌彦です。

コロナ対策の持続化給付金の申請やコロナウイルス摂取のためなどの、役所が作るネット予約システムは毎回使い勝手が悪く、欠陥が多く目的とする行政サービスがスムーズに進行していません。

本日は「なぜ、そうなのか?」を解説したいと思います。

システム構築という観念が頭の中に存在しない政治家と官僚

霞が関のキャリア官僚の多くが東京大学法学部・経済学部の卒業生です。

政治家も西村コロナ担当大臣や加藤勝信官房長官のような東大卒か早稲田大学政経学部、慶応大学経済学部、中央大学法学部の卒業生が非常に多いですよね。

 彼らと私はほぼ同い年ですが、彼らは大学時代に法律か経済学を専攻して学んでいて、プログラミングについてはまったく学んでいません。

役人の場合は卒業してずっと事務仕事をしてきた訳で、プログラミングやホームページ制作など、コンピュータの専門的な知識・技術を学んだことがありません。

そのため、ソフトウェアの開発、すなわちシステム構築・システム開発について何も知らないし、その観念が無いのです。

銀行のATMや旅館の予約システム、楽天やAmazon.comのようなオンライン・ショッピングモールシステムはすべてコンピュータシステムです。

コンピュータシステムはソフトウェアとも呼ばれ、C言語やJava言語といったプログラム開発言語で記述されます。

システムはシステムを要求する顧客のニーズ・要求を聞き出し、文書化し概要設計・詳細設計という文書とURL図などの図による設計図を作り、プログラマがプログラム開発言語で設計図通りに記述していきます。

ITシステム開発 雑誌これがシステム構築・システム開発です。

 システム開発は私がバブル期に担任をしていた札幌情報未来専門学校では2年生から学び、札幌WEBプログラミングスクールではJava応用講座と基本情報技術者試験午前範囲の学習、応用情報技術者試験受験対策講座で学びます。

システム開発を仕事とする企業をソフトウェアハウスといいますが、その最も大規模な企業をITベンダーまたはITゼネコンとよびます。

日立製作所や日本電気、富士通、IBM、沖電気などがITベンダーで1000人以上の設計者にてプログラマチームのリーダーであるシステムエンジニアを抱え、さらに多くのプログラマを擁しています。

ITゼネコンは建設業と同じで、多くの下請けソフトウエアハウスを持っています。

政治家や役人は、今説明した事情を何ひとつ分かっていません。

彼らの誰か一人に

「今回の持続家給付金のシステムは、プログラム開発言語はどれが最良と考えていますか?」

と質問したら「プログラム開発言語って何?」と答えるでしょう。

日本の大学では理工学部の一部でしかプログラミングを教えて来なかった

日本の大学では理工学部の一部でしかプログラミングを教えて来ませんでした。

特に経済学部や法学部では、ごく一部の大学しかプログラミングを教えてきませんでした。

それだけでなく、経済学や法学などほぼ一分野しか学ばせなかったのです。

私の卒業した国立小樽商科大学は商学部のみの単科大学と表明していますが、実は中は法学科と経済学科、経営学・商学科、コンピュータ科学科の4学科に分かれています。

卒業までの、各学科の基本を半ば強制的な学ばされる仕組みになっています。

コンピュータ科学科は当時は管理科学科という名前で、2年次からプログラミングを専門的に学んでいきました。

私も、半ば強制的にプログラミングの基礎を履修させられたせいで、結局これが生業となりました。

文系でこのように本格的にプログラミングを学べる大学は当時本当に少なく、公立の神戸商科大学がよく似た学科構成でした。

小樽商科大学は一橋大学の弟分のような、一種の系列大学かなと思っていましたが、どうもそれは私の思い過ごしで、当時も今も一橋大学はプログラミンをほんの少ししか教えません。

これは北大のような旧帝大、早慶などの私大もそうです。

伝統的に2次試験でかなりのボリュームの数学を出題する商大の教授陣の先進性には今驚き感謝しています。

当時は、まさか未来がコンピュータとインターネット全盛時代になるなど夢にも思いませんでした。

ビルゲイツと孫正義さんはそう思っていたようで、私もそう思って人一倍の努力をすれば大富豪になっていたかもしれません。

システム構築の観念は新しいビジネスモデルを作るときも、政策を立案・実行する時も、革新的な芸術作品を作る時も非常に有効です。

 いえむしろ、システム開発こそイノベーション=革新を起こす方法であり、素晴らしいアイデアの事業やサービス、芸術作品、アミューズメント事業を作る方法なのです。

ゆえに、今の政治家や官僚がいかにコロナという緊急の有事に無力で、昔の日本軍のように迷走しているのかご理解いただけたと思います。

彼らが受けた大学教育は明治以来ほとんど変わっていない時代遅れのものであったため、今のコンピュータ社会、環境破壊社会にはまったくもって無力な訳です。

実際に彼らが、どのようにしてシステムを発注し作って来たかは、日本の経営コンサルタントの草分けである大前研一さんの『日本のシステム開発が失敗ばかりする根本原因』という記事がとても参考になります。

何事も『餅は餅屋』でして、システムはITベンダーなどのソフトウェアハウスや優れたベンチャー起業に依頼しなくてはいけません。
 台湾をコロナ感染対策を指揮したIT担当相のオードリータン氏はシリコンバレーで活躍した天才プログラムマで、見事な結果を残しています。

それが、倒産しそうだからなのかも知れませんが、電通という広告屋に丸投げしている時点で、もう結果は絶望的なのです。

それはみての通りで、彼らはやはり〇〇なのでしょうねえ。

今日も同じ間違いを繰り返しています。

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