今日は。
札プロの横田です。
札幌はとうとう雪が降ってしまいました。
こうなると私の大好きなHandmade in USAのスポーツサイクルでの移動はもうどうにも無理です。
ところで、白人の人は冬の極寒でも平気でマウンテンバイクなどを運転するようです。
知ってましたか?
自転車にもスパイクタイヤはありますんでね。
どうも白人の人は皆さん元々がスカンジナビア半島、ノルウェーあたりに住んでいたと言われており寒さに強いようですねえ。
その代わり眼や肌に紫外線を受けるのが苦手とか。
さて、今日は「日本のSTEM教育がまだ本格的に行われていない。」という朝日新聞の記事からです。
日本の学校教育は学んだ知識を現実社会の課題で使用しない
朝日新聞の2021年10月13日の記事で、日本STEM教育学会長の新井健一さんによると「日本では本格的にSTEM教育を実行している段階にない」そうです。
「例えば算数・数学で学んだ知識を他の科目でも活用し、問題解決につながる活動にすることが大事。
科目横断的に知識を活用する工夫がが必要だ。」
と指摘しています。
「学んだ知識を現実社会の課題に応用して生かすことが大事。
例えば地域の企業と協力するなど実行に向けプランを作ることが必要だ!」
といいます。
この主張を読んで、すぐ思い出したのが日本の数学教育について世界の著名な数学者が主調したことです。
「日本の数学教育は、基本練習ばかりしていて一度も試合をさせないスポーツのようだ」
これは、数学だけでなくどの科目にも言えるのではないでしょうか?
私が小樽商科大学に在学していたときに、実質コンピュータのプログラミング学科であった管理科学科の和田教授がオペレーションズリサーチの手法によって、『野球の打順の固定概念が正しいかどうかをコンピュータで計算したところ、1番バッター、2番バッターにホームラン打者を持ってきた方が得点が高くなるという結果を得た』と北海道新聞の記事で紹介されていました。
この記事を読んだ下宿の細川先輩が
「ワッハハハ。これが和田先生の主要な研究発表か?(笑)」
と言っていましたが、私は「それは違うでしょう。これは結構画期的で面白い研究ですよ」と思ったのですが、その時は先輩との人間関係を考えたのかともに笑うだけで反論しませんでした。
今でもプロ野球打者の打順は1番にイチローのような俊足で打率の高い選手。2番が送りバントも得意なやはり打率の高い選手。3番がチームで一番打率が高くホームランも打てる長島茂雄のようなタイプ。そして4番が王貞治や松井秀喜のような大砲、ホームランバッターという順番になっていますよね。
このバッターの打順の問題、当時の野球ファンなら薄々疑問に感じていたことではないでしょうか?
「ホームランバッター、いわゆる大砲には一回でも多く打順が回って来た方が有利ではないか?」ということです。
さらにホームラン数+安打率の高い強打者から並べた方が、投手は初回から嫌ですよね。
ちなみに、この研究ですが和田教授によると
「プロ野球の場合、高校野球と違って大砲が40本、50本とホームランを打つので必ずしも研究結果のこの打順が有効とはいえなくなる。」
と書かれていました。
そうか・・・高校野球は大砲といっても必ずしも各チームの高校時代の清宮や清原のようなバッターはいないと。
その場合、塁に走者が貯まってホームランで走者一掃を狙わなくて良いということなのでしょうかねえ?
いずれにしてもですよ、中学なり高校で、こういった実際に世の中の課題や疑問に思う事に数学を使う経験、つまり実践が日本では皆無ですよね。
これは英語も同じで実際にネイティブの外人と会話させない。
国語なら小説や評論、詞を書かせない。
ですから、これは科目横断でなくても決定的に必要なことで、そうすることで『その科目を学ぶ意味と面白さ、自分のレベルの高さが実感できる』と思うのです。
ちなみに和田教授の専門のオペレーションズリサーチは、その後マイロン・ショールズとフィッシャー・ブラックらがブラック・ショールズ方程式という株式投資などを科学的に行えるとみなされた式によって、マイロン・ショールズがロバート・マートンとともに2人でノーベル経済学賞を受賞したことから金融工学として大発展をとげます。
しかし、マイロン・ショールズ、ロバート・マートンらを雇った投資会社(ヘッジファンド)が破産するなどして方程式の信頼性に疑問符が付き始め、さらにはあのリーマンショックを引き起こすのですねえ。
それにしても細川先輩、和田教授の事笑ってはいけませんよ!(笑)。
オペレーションズリサーチは世界を動かしたのだから。
ところで、私はいつも思っているのですがプロ野球の打順は今でも昔のままですが、本当にそれが正しいのでしょうか?
今なら当時よりもっと、オペレーションズリサーチで簡単に結果を判定できると思うのですが。