バブル期までの日本社会と違い、今は医師、看護師、獣医師など一部の職業を除いて、有名大学を卒業しても新卒での就職以外に何の保証も無い時代となりました。
大企業に勤めればほぼ一生勤められるという終身雇用は崩れ去りました。
会社に滅私奉公し業績を挙げいても、一番教育費などが掛かる中高年で1ヶ月前の宣告で簡単に解雇されてしまいます。
「公務員は安定しているのではないか?」と思われるかもしれません。
しかし、意外なまでに公務員、教員は昔ほど今の若者には人気がありません。ですから以前よりはるかに公務員になるのが楽になっています。
この公務員離れは20年以上前から最初に東京大学法学部の学生のキャリア官僚志向の低下となって表れていました。
彼らは官僚よりマッキンゼーやボストンコンサルティンググループなどのコンサルティング会社を目指し、キャリアの途中で退社してハーバードビジネススクールなど欧米の有名ビジネススクールへの留学を目指しました。
典型的な例としてはライフネット生命を創業した岩瀬大輔さんやDeNAを創業した南部智子さんが挙げられると思います。
こういった流れは、恐らく守られた身分から来る職場環境がもたらすストレスと精神疾患の多さや、若者が感じるやり甲斐といった面での魅力のなさ、借金財政への不安などから優秀な若者は敬遠しているものと思われます。